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若手ストライカーの大型化が進んでいる。現在19歳の191センチFW後藤啓介はジュビロ磐田からベルギー1部の名門・アンデルレヒトに移籍。セカンドチームが主戦場だったが、1月26日のメヘレン戦でトップチーム初ゴールをマーク。その4日後にはUEFAヨーロッパリーグ(EL)リーグフェーズ最終節でドイツ1部ホッフェンハイムから得点を挙げた。18歳の190センチFW道脇豊もJ2ロアッソ熊本からベルギー2部ベフェレンに期限付き移籍し、プレーしている。現役時代、194センチの大型ストライカーとして活躍したハーフナー氏も期待を隠さない。
「同じ世代に2人も出てきて、すでに欧州でプレーしていることを考えると、楽しみですよね。2人に共通しているのは、大きくてスピードがあること。後藤選手はJ2でも得点を決めていたし、右でも左でも決められるイメージがあります。今はマンチェスター・シティのハーランド選手みたいに、スピードもあって、パワーもあるFWが増えています。昔よりも総合力が求められますし、(能力の)五角形を広くしないといけない」 最近ではJリーグを経ずに、高校卒業後に直接欧州のクラブと契約する事例も増えた。「海外にすぐに行けばいいという風潮はちょっと違うかなとは思います」と警鐘を鳴らすが、メリットもある。「大型FWの育成に関してはヨーロッパのほうが慣れているかなとは思います。僕もオランダに行った時はストライカーコーチにいろいろ学べました」と振り返る。
ハーフナー氏も欧州で大型ストライカーとして成長できた1人だ。24歳だった12年1月に甲府からオランダ1部フィテッセに完全移籍で加入。チームには自身とほぼ同じ身長195センチの元オランダ代表FWレネ・アイケルカンプ氏がコーチを務めていた。
「さまざまなコーチがいますけど、同じタイプから教えてもらったほうが説得力がありますよね。ボールの受け方やゴール前の入り方、あまり動きすぎるなとか、アドバイスしてもらいましたね。もっと筋力つけろとかも言ってもらいましたし、あの指導は大きかったと思います」
渡欧前の体重は83キロだったが、オランダでは筋力トレーニングや食トレにも取り組み、最大95キロまで増えた。屈強なDFたちを相手に、オランダ1部ではのべ5シーズンで二桁ゴール3度を含む、計51得点を挙げた。だからこそ、自身より若い10代で渡欧した大型FWたちに期待を寄せる。
「彼らのチームにそういうコーチがいるかは分かりませんが、屈強なDFが多いヨーロッパで戦うことで身体も大きくなるでしょうし、身体の使い方も学ぶことができると思います。彼らがしっかり育って、近い将来トップリーグでもどんどん点を取れるようになってほしいですね」
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掲載元:FOOTBALL ZONE/フットボールゾーンFOOTBALL ZONE/フットボールゾーン
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