
近年では「高強度ランニング」とも呼ばれることのある項目だが、その定義は「1試合におけるフィールドプレーヤー 1人あたりのハイインテンシティ(20km/h以上)での平均走行距離」というもの。そして、ラスト5分だけ出場して全力を出し切るような選手の存在も考慮して、集計条件は「対象は各試合において60分以上出場している選手」とされた。
リーグごとの比較だと、イングランド・プレミアリーグがトップで794メートルという数値を残し、J1はスペイン1部と並び681メートルと、この6リーグの比較では最低タイとなった。しかしながら、各リーグによってインプレー時間が異なるという実情もあるため、そのインプレー時間を90分に換算した場合はプレミアリーグの1384メートルに次いで、J1が1320メートルで2位に浮上する。
通常の集計では京都が783.5メートルと、リーグ平均を100メートル以上上回った。これは、この6リーグのクラブを比較した時にJ1から唯一トップ20入りする15位に入った。この集計でのトップはプレミアリーグのトットナムで、900メートルという高い数値だった。トップ7をプレミアリーグのチームが独占し、トップ20の中では13チームを占めるという点でも、現在サッカー界で最も強度の高いチームが集合したリーグだと証明されている。
しかし、これを前述のインプレー90分換算にすると京都が1690.2メートルに数値を伸ばしてトットナムなど全てのクラブを逆転してトップに立つ。この集計方法を取ると、FC町田ゼルビアが7位、ヴィッセル神戸が9位、柏レイソルが12位、湘南ベルマーレが13位、FC東京が19位と、一気にランキングの上位入りするJ1クラブが増えている。
京都の数値が2倍を超えたものになっているように、これは試合の切れる時間が長くインプレーの短いチームほど高強度ランニングと止まった状態を繰り返しているという見方もできる。そのため、この資料においても「インプレー中の強度では欧州5大リーグにも引けを取っておらず、インプレー時間が伸びたときにどこまで強度を保てるかがポイントになるといえる」とされた。
こうした課題は残るものの、トータルで京都が見せたインテンシティーの高さは欧州にも通ずるものだった。今後、リーグ全体でも強度を上げることとプレータイムを長くすることをどれだけ両立していけるかが、レベルアップの指標の1つになると言えそうだ。
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