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サッカーに関する移籍・引退・試合結果など

      トルシエ「“攻撃的な守備”が方針だ」アジア大会で見えた森保監督の哲学。

       フィリップ・トルシエは今、ベトナムのハノイにいる。Jヴィレッジを彷彿させる最新の施設である「PVFアカデミー(ベトナムサッカー選手才能開発投資ファンド・アカデミー)」で、ディレクターとしてベトナムの育成プログラムの作成と統括を指揮している。
       そのトルシエと、日韓決戦となったジャカルタ・アジア大会決勝を一緒にテレビ観戦する機会を得た。いったいトルシエは、若き五輪代表世代の戦いぶりと森保一監督の采配をどう見たのか。また自身以来となるひとりの監督によるA代表と五輪代表の兼任に、どんな展望を抱いているのか……。
       トルシエが語った。
      決勝は韓国が日本を圧倒していたが……。――アジア大会決勝ですが、全般的な印象から。
      「より優れたチームが勝った。韓国はプレーを入念に構築して攻撃的でもあった。ボールもピッチも支配していた。彼らは日本サイドでずっとプレーし続け、何度もコレクティブな攻撃を繰り返し、フィジカルでも圧倒した。
       試合開始から、日本が相手の攻撃を跳ね返す状況にあるのは明らかだった。それは日本が自ら選んだ展開ではなく、両者の純粋な実力差から導き出された結果だった。
       ただ、それだけの差がありながら、日本はよく抵抗した。
       組織された3バックの守備戦術を活用した、知的な抵抗だった。中盤の選手が戻ってボールにプレッシャーをかけ、韓国に危険な状況を簡単には作らせなかった。韓国の攻撃を組織された守備の力で根気強く跳ね返してはいた。
       ひとつの守備文化と言ってもいい。すべてがロジカルで効率的だった。
       私自身が守備を第一に考えているから、同じ監督として森保監督が実践したことを十分に理解できた。
       カウンターでしか反撃できない日本は、守備が最高の攻撃になりうることを示した。とても高いレベルの仕事であったといえる」

      掲載元:サッカー日本代表 - Number Web
      URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/831845

      幼稚園児のようにボールを追う、ライプツィヒとラングニック哲学。

       2018-19シーズンのドイツ・ブンデスリーガが遂に開幕しました。今季も昨季と同じく金曜、土曜、日曜の分散開催。8月24日に王者バイエルン対ホッフェンハイムのゲームで開幕し、第2節終了時点で早くもバイエルンがトップに立っています。
       今季、僕が注目するのはRBライプツィヒです。目下、2節を終えて18チーム中14位。第1節のアウェー、ドルトムント戦で壮絶な逆転負けを喫し、ホーム開幕戦の第2節では昇格組のデュッセルドルフに先制を許しながら辛くも追いついてドロー。そんな、至って凡庸な成績に留まるチームに着目する理由は、僕のサッカー取材人生の中で大きな影響、衝撃を受けたラルフ・ラングニック氏が監督をしているからです。
       僕が初めてラングニック監督のサッカーを目にしたのは、2006年から2011年まで指揮を執ったホッフェンハイムが、当時クラブ史上最高のブンデスリーガ7位に入った2008-09シーズンです。対戦相手は失念しましたが、その試合で観たホッフェンハイムのスーパーカウンターが目に焼き付いて離れないのです。
      衝撃的な超ロングカウンター。 自陣でバックラインの選手がボールを保持した瞬間、一斉に味方の攻撃陣が相手陣内へ駆け出すも、ボール保持者はなかなかパスを繰り出しません。相手プレスに遭いながらも巧みにそれをかわしますが、前へボールを蹴り込む気配がないのです。
       意図が分からず困惑した僕は「あーあ、攻撃陣は走り損かぁ」なんて思っていたのですが、味方のひとりがシュートを放てるエリアへ到達した瞬間、ボールホルダーが約70mの高速フィードを繰り出したのです。
       前線で“その瞬間”を待ち構えていた攻撃者は、1mmも移動せずに右足でズドン。試合後にラングニック監督が語った言葉が忘れられません。
      「あのカウンターは意図的なものだ。バスケットボールで、誰も手が届かないスペースへボールを投げ入れる選手はいないだろう。良いパスというのは、相手ゴールを狙いやすい位置にいる味方にピンポイントで渡すものを指す。我々は、そんなプレーを目指している」

      掲載元:海外サッカー - Number Web
      URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/831814

      アーセナルでエメリが探す新布陣。ガードは不安でも4-3-3が最適か。

       マンチェスター・シティとチェルシーに敗れ、ウェストハムとカーディフには勝利を収めた。第4節を終えて2勝2敗。新生アーセナルはまずまずのスタートだ。よくもなければ、絶望的になるほど悪くもない。
       4試合とも守りの脆さが目立ったものの、それはアーセン・ベンゲル前監督が22年にわたって手をつけなかった懸案である。新任ウナイ・エメリ監督が、一朝一夕にして解決できる問題ではない。
       ただ、メンバーは一考する必要がある。
       バレンシア、セビージャ、パリSGと、エメリは最後方から丁寧につなぐスタイルを身上としてきた。だが、GKペトル・チェフにビルドアップのセンスはない。しかも、昨シーズンから足の運びが悪くなり、守備範囲もすっかり狭くなった。明らかに衰えている。
       なぜ、ベルント・レノを起用しないのだろうか。シュートストップでチェフを上まわり、つなぐ技術も申し分ないのだから、すぐにでも正GKを交代すべきだ。
      マブロパノスを抜擢してみては? シュコドゥラン・ムスタフィ、ソクラティス・パパスタソプーロスは、つなげるCBではない。両選手ともプレスをかけられるとおどおどし、タッチに逃げるか、マークされている味方に無責任なパスを送るかの二択である。
       せっかくの新チームなのだから、思い切った人選を試みてはどうだろうか。コンスタンティノス・マブロパノスである。21歳の有望株で、フィードに定評がある。昨シーズン第37節のレスター戦で一発退場の愚を犯しているため、今シーズンはベンチ入りさえできていないとはいえ、エメリのスタイルに適しているはずのCBだ。
       アキレス腱を負傷しているローラン・コシェルニーは、11月まで復帰できない。だからこそエメリは、やむをえずムスタフィとソクラティスを優先せざるをえなかった。
       まして後者は、強化部門の責任者であるズベン・ミズリンタットが獲得している。無益な争いはまだ避けたい。しかし、自分のスタイルにこだわるのであれば、将来性も含めてマブロパノスを抜擢すべきだ。

      掲載元:海外サッカー - Number Web
      URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/831824
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