ハノーファーからウニオン・ベルリンへの移籍が決まった日本代表MF原口元気について、同選手が来季どのポジションで起用されるのかに注目が集まっている。そうしたなか、昨季までハノーファーで同選手を指導していたケナン・コジャック氏は、トップ下こそが原口にとって最適のポジションであると、ドイツ紙「ビルト」に語っている。
 日本代表でもサイドハーフとしてプレーすることの多い原口だが、センターフォワードの一列後ろのポジションである「トップ下」が主戦場となっていて、今季も主にこの位置でブンデスリーガ2部全34試合に先発出場し、9ゴール7アシストをマーク。チームは1部昇格を逃したものの、エースナンバーである背番号10を背負う選手として期待通りの活躍を見せチームの攻撃を牽引した。
 2019年11月にハノーファーの監督に就任し、原口をサイドハーフからトップ下にコンバートしたコジャック氏は、原口をサイドよりもセンターに配するべきとの持論を今も変えていないようだ。同氏はドイツ紙「ビルト」の取材で、新天地での原口のポジションについて問われると、「ピッチ中央のエリアこそ個のクオリティーや勝利へのこだわりといった彼の強みが最も生かされる場所だ。ゲンキはテクニックと洞察力によって、たとえ80分間は試合に参加していなくても、たった1回のアクションでチームを窮地から救い出すことのできる存在だ」と、ウニオンでも引き続きトップ下として起用されるべきとの考えを述べた。
 一方、昨季は主に3-4-1-2システムを採用していたウニオンでは、FWペタル・ムサとチームの絶対的支柱である元ドイツ代表MFマックス・クルーゼの後ろに、MFマルクス・イングバルトゼンが配置されていた。そのため原口がトップ下でプレーするのであれば、デンマークの年代別代表への選出歴もあって昨季ブンデスリーガ28試合出場5ゴールのイングバルトゼンからポジションを奪わなければならないが、コジャック氏は「ゲンキはもはや若手ではなく経験豊かな選手だ。ブンデスリーガについても詳しいし、日本代表でもプレーしている。彼に助走期間は必要ないよ」と語り、原口には即戦力としてチームに貢献できる実力が備わっていると強調した。


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