今季、11年ぶりのセリエA優勝を決めたインテルは、現地時間12日のリーグ第36節でASローマと対戦。試合中、アントニオ・コンテ監督がエースのアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスをベンチで叱咤する様子が話題となっている。英紙「デイリー・メール」が伝えた。
 首位に立つインテルは第34節が終了した時点で、4試合を残して2位アタランタとの勝ち点差が「13」となったため、11年ぶりとなるセリエA優勝が決定した。本拠地にローマを迎えた新王者は、前半11分にクロアチア代表MFマルセロ・ブロゾヴィッチが先制ゴールを決めると、同20分にはウルグアイ代表MFマティアス・ベシーノが追加点。同31分に1点を返されたものの、試合終了間際にベルギー代表FWロメル・ルカクのダメ押し弾でリードを広げ、3-1で勝利を収めている。
 話題となっているのは、後半にマルティネスが交代となった場面だ。先発していたチリ代表FWアレクシス・サンチェスが負傷したため、マルティネスは前半36分にピッチに立ったが、後半32分に21歳FWアンドレア・ピナモンティとの交代を告げられた。
 ピッチを退く際、マルティネスはコンテ監督に睨むような視線を送るが、監督はまったく見向きもせず。苛立っている様子のマルティネスは、ベンチに戻る途中で地面にあったペットボトルを思い切り蹴り飛ばしたのだった。すると、ボトルはベンチに座っていた選手に向かって飛んでいき、何人かは頭を覆うような仕草も見せている。
 その直後、コンテ監督はマルティネスのほうを向くと、指を差しながら叱咤。衛星放送「スカイ・スポーツ」イタリア版によると、「リスペクトしろ! 誰に向かって怒っているんだ? 二度とそのような態度を取るな!」と言ったようで、怒鳴りつけられたマルティネスはユニフォームを脱ぐと、地面に投げ捨てていた。
 アシスタントコーチのクリスチャン・ステリーニ氏は、「スカイ・スポーツ」イタリア版に対し、マルティネス交代の理由はベストパフォーマンスをしていなかったからだと説明。すでにインテルの優勝は決まっているものの、それでもコンテ監督は選手に全力を尽くすことを求めているため、最大限の力を発揮していなかったマルティネスを下げたのだという。ちなみに、ステリーニ氏自身も現役時代にセリエBのASバーリでプレーしていた際、同様の理由でコンテ監督にわずか20分で交代させられた経験を持っているそうだ。
 マルティネスには過去にも、交代の際にベンチを3回にわたって殴りつけるなど、感情を爆発させた”前科”がある。今季はリーグ戦26試合で16ゴールを記録しているものの、ここ7試合は1点止まり。残り2試合で指揮官を満足させられるようなパフォーマンスを見せられるだろうか。


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