プレミアリーグの各クラブは、来シーズンに向けて、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)システムを“変更・改善”するためのプランを作成すると、イングランドサッカーのプロ審判協会「プロフェッショナルゲーム・マッチ・オフィシャルズ・リミテッド(PGMOL)」から伝えられたという。英紙「デイリー・ミラー」が報じた。
 2018年ロシア・ワールドカップ(W杯)でも導入され、今や各国トップリーグではほとんど導入されているように世界的スタンダードになりつつあるVAR。ただ、運用方法を巡っては物議を醸すことも多く、VARに懐疑的な意見も少なくない。イングランド・プレミアリーグでも昨季からVARが導入されているが、選手や監督から判定を巡り批判の声が上がることもしばしばで、賛否両論の状況だ。
 記事では、「レッドカードやPKにあたる事案が発生したときの判定が一貫性に欠けていると非難され、おそらく一番の問題となっているのがオフサイド判定。テクノロジーそのものが100パーセント信頼できるものでないにもかかわらず、選手がミリ単位でオフサイドを取られてしまう」と問題点が挙げられたが、英紙「ザ・タイムズ」は、今回の計画はまさに「一貫した判定を下すことと、限界のあるオフサイドという2つの重要な問題を中心に展開される」と報じている。
「デイリー・ミラー」によると、監督、キャプテン、スポーツディレクターは今週行われたアンケートでそれぞれの意見を述べており、ファンの意見も変更に反映されることになっているとのこと。
 各クラブへのプレゼンテーションでは、今回のプランの目的について「VARシステムの改善点を明らかにし、VARによる解釈が求められる事案について共通の理解を深め、解釈と判定の一貫性を高めるためにどのような変更が可能かを検討すること」と説明。「この結果は、シーズン終了後に審判員の指導やトレーニングに反映され、2021-22シーズンには変更が適用される。PGMOLは、次の株主総会で、来季以降の変更点や改善点をまとめたアクションプランを発表する予定」とし、今夏には改善に取り組めるようになると伝えられた。
 ゲームの行方を左右する決定的な誤審を防ぐということにおいては、VARが果たしている役割は大きい。これからも修正を重ねる必要はあるだろうが、運用方法が改善され、より多くのクラブや選手が受け入れられるような使い方となることを期待したい。
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