横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督は、6-2で大勝した14日の浦和レッズ戦後に、今月25日から再開するAFCチャンピオンズリーグ(ACL)について「私たちにとって本当にチャレンジ」と意気込んだ。
 横浜FMは昨季にリーグ優勝を果たし、勇躍ACLの舞台へと6年ぶりに戻った。そこでは開幕2連勝を飾ったものの、新型コロナウイルスの影響でJリーグもACL中断。そして7月にJリーグが再開してからは、過密日程の中で昨季ほどの快進撃は見せられず。特に、ACL再開が決まってからは先行開催の試合が増え、この試合は浦和が28試合目だったのに対して横浜FMは32試合目だった。
 直近のゲームで3連敗を喫していた横浜FMだったが、ポステコグルー監督は「3連敗の後、試合に関しては本当に疲れが見えていたし、特にフィジカル、メンタルの部分でもかなり消耗していた」と、チーム状況が良くなかったことを明かしている。そうしたなかで、この浦和戦ではFWオナイウ阿道をトップ下で起用し、MF喜田拓也やFW仲川輝人、FWマルコス・ジュニオールといった選手たちをスタメンから外すなど、大幅な入れ替えを行った。
 それが功を奏し、このゲームではオナイウが相手ボランチの背後で躍動し、右サイドで出場したFW水沼宏太は1ゴール3アシストの大活躍を見せた。
「自分たちのサッカーを理解するためにはやはり練習だが、新型コロナウイルスの影響で中断期間にはなかなか練習もできず、Jリーグが再開した後は2日おき、3日おきの試合が続き、なかなか練習ができなかった。試合、リカバリー、試合、リカバリーという形でやっていくなかで、練習で自分たちのサッカーを新しい選手たちに落とし込むのはなかなか難しかった。そのなかでも何とか理解してやってくれたと思うし、今日は一人ひとり、オナイウも含めてしっかりとプレーをしてくれた」
 指揮官は今季に対する苦悩を吐露しつつ、この浦和戦で選手たちが見せたパフォーマンスに満足感を示した。そして、今後は18日に川崎フロンターレ戦を消化した後、カタールへと渡航してアジアの舞台に臨む。ポステコグルー監督は「川崎戦についても違ったチームで臨むかもしれないが、フレッシュな状態でACLに向かえるように、しっかりと全員で準備していきたい」と、再びのメンバー入れ替えも示唆した。
 ACLの前身の一つであるアジア・カップウィナーズカップを1992年、93年に制している横浜FMだが、現在のフォーマットになってからは決勝トーナメントへの進出経験もない。アジアの舞台でトリコロールの躍動を見せるためにも、選手層の底上げを証明したこの浦和戦は良いきっかけになるのではないだろうか。


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