ボローニャの日本代表DF冨安健洋は、セリエAの名門ACミランが獲得に興味を示していると報じられていたが、夏の移籍市場では交渉がまとまらなかった。イタリアメディアによれば、ミランは依然として熱視線を注いでいるが、「獲得は容易ではないだろう」と展望している。
 2018年に日本代表デビューを飾った冨安は19年夏、ベルギー1部シント=トロイデンからボローニャへ移籍。同年10月に左大腿二頭筋、終盤戦で右太ももを痛めて離脱した期間はあったが、右サイドバックのレギュラーとしてリーグ戦29試合に出場し、1ゴールを記録した。今季は開幕からセンターバックで先発出場を続け、ミランが獲得に興味を示したとされるほど評価を高めた。
 ミランは移籍金1500万ユーロ(約18億6000万円)を提示するもボローニャが受け入れず、元日本代表MF本田圭佑(ボタフォゴ)に次ぐ2人目のミラン所属の日本人プレーヤー誕生とはならなかった。
 そのなかで、イタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」は、「21歳(冨安)とサインには至らなかったが、ミランは依然興味を持っている」とレポートしている。
「ACミランは夏にタケヒロ・トミヤスとの契約に全力で取り組んだ。ボローニャのスターを追い続けているが、獲得は容易ではないだろう。(ミランの)経営陣は最近のパフォーマンスが必ずしも素晴らしいものではないと考えており、1500万ユーロ(約18億4000万円)の評価額は変えないことをすでに決定。さらに補強リストには他の選手の名前もある」
 ミランは“ボーナス付き”の条件も準備をしているようだが、ボローニャ側が移籍金の設定額を下げる意思は見られないという。
「ミランは1500万ユーロのほかに、活躍度に応じたボーナスを設定するオファーを提示したが、ボローニャは冨安の市場価値が数年後には3000~3500万ユーロ(約37~43億円)以上に達することを確信しており、2500万ユーロ(約30億6000万円)を要求する“最低ライン”は崩していない。冨安はボローニャの決定を尊重し、チームに満足しているが、ミランがまだ自分を追いかけていることを知っている」
 10月の日本代表活動中には、オンライン会見で「世界的にも有名なビッグクラブから興味を持たれていることは嬉しく思っているし、モチベーションにもつながる。でも、今はボローニャの選手だし、ボローニャのためにプレーしたいと思っている」と語っていた冨安。来年1月、再び移籍市場を賑わす注目銘柄となっているかもしれない。


※海外サッカーのランキングをチェック♪

掲載元:Football ZONE WEB/フットボールゾーンウェブFootball ZONE WEB/フットボールゾーンウェブ
URL:https://www.football-zone.net/archives/290428