アーセナルは現地時間1日に行われたFAカップ決勝でチェルシーを2-1で下し、歴代最多14度目の優勝を果たした。勝利の立役者は2ゴールを決めたガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤン。移籍の噂も絶えないエースについて、ミケル・アルテタ監督は「彼中心のチームをつくりたい」とエースの残留を願った。英公共放送局「BBC」が報じている。
 聖地ウェンブリーで行われた一戦は、前半5分にチェルシーがアメリカ代表MFクリスティアン・プリシッチのゴールで先制。2季ぶりの優勝を目指す“ブルーズ”が先手を取った。
 しかし、アーセナルは頼れるエースがチームを救う。前半26分、ガボン代表の“韋駄天”オーバメヤンがスペイン代表DFセサル・アスピリクエタに倒されてPKを獲得。これを自ら決めて試合を振り出しに戻した。
 さらに同点で迎えた後半22分、アーセナルはスペイン代表DFエクトル・ベジェリンのドリブルで攻め込むと、最後はコートジボワール代表FWニコラ・ペペのラストパスを受けたオーバメヤンが再びゴールネットを揺らして勝ち越し。ペナルティーエリア内でフランス代表DFクルト・ズマを抜き去り、最後は左足のチップシュートでGKの頭上を抜いた。
 今季プレミアリーグでも得点ランキング2位の22得点をマークするなどチーム最大の得点源とした活躍したオーバメヤンがチームに3季ぶりのカップタイトルをもたらした。アーセナルはFAカップ優勝14度目で、歴代最多優勝記録を更新した。
 殊勲のオーバメヤンには移籍の噂も浮上しているが、アーセナルを率いるアルテタ監督は試合後に「彼の代わりを見つけるには天文学的数字のお金が掛かる」と語り、代えの利かない存在であることを強調。来季以降もオーバメヤンを中心としたチームづくりを望んでいることも明かした。
「彼は私の考えを知っているよ。私は彼を中心としたチームをつくりたい。彼は残留を望んでいると思うし、そのためには契約を成立させるだけだ。
 このような瞬間は、我々が正しい道を歩んでいることを確信し、信じるための助けになると思う。彼はその中で大きな役割を担っている。彼はクラブのみんなから愛されている。我々と一緒に戦い続けてほしい」
 指揮官がこのように話す一方で、オーバメヤンはこの試合後に自身の去就については何も語らなかったという。UEFAチャンピオンズリーグ出場のために移籍を望んでいるとも報じられているが、31歳のストライカーは指揮官からの絶大な信頼に応えるのだろうか。


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