ここ十数年にわたり、FWリオネル・メッシ(バルセロナ)は「世界最高の選手」としてサッカー界の頂点に君臨し続けている。そのメッシを擁するアルゼンチン代表を、日本代表が撃破したのは今から10年前の2010年。日本サッカー界にとっては歴史的勝利となったが、ピッチ上で対峙したメッシはどのような選手だったのか――。アルゼンチン戦に先発フル出場した元日本代表DF栗原勇蔵氏が、「Football ZONE Web」のインタビューに応じ、当時23歳だったメッシとのマッチアップを振り返っている。
 2010年10月8日、日本代表は埼玉スタジアムで行われたキリンチャレンジカップでアルベルト・ザッケローニ新体制の初陣を飾ったが、その相手は世界屈指の強豪国アルゼンチンだった。スタンドを埋めた超満員のサポーターは、新生ザックジャパンに声援を送っていた一方、アルゼンチンを撃破できると信じていた人は決して多くなかったはずだ。しかし、日本は見事、FW岡崎慎司(現ウエスカ)の一撃で1-0の大金星を奪ってみせた。
 アルゼンチンの強力な攻撃陣を無失点に抑えた日本の守備陣の健闘が光ったが、このビッグゲームで先発に抜擢されたのが、Jリーグの横浜F・マリノスで18年にわたって活躍し昨季限りで現役を引退した栗原氏だった。元日本代表MF今野泰幸(現ジュビロ磐田)とセンターバック(CB)でコンビを組み、すでにバロンドールを受賞していたメッシらに得点を許さなかった。栗原氏は、世界最高峰のタレント軍団を前にしたアルゼンチン戦を、次のように振り返った。
「当時からメッシはすでにスーパースターで、アルゼンチンも錚々たるメンバー。ザッケローニ監督の初陣で、今ちゃん(今野)とCBを組んだけれど、とにかく、あのアルゼンチンを相手に無失点で抑えたら物凄いことだという話はしていた。やられて当たり前だ、という気持ちで臨んだのを覚えていますね。埼スタは超満員で、メッシを観に来る目的の観客も多かったと思うし、凄まじい雰囲気だったのは覚えている。親善試合にしては、異様だった。
 テレビやゲームで見てきたような選手たちが、入場ゲートで隣にいるわけで、これはとんでもないところに立ってしまったなと実感したのも記憶にある。代表で20試合ほど出場したけど、緊張やプレッシャーもあって、本当に楽しんでプレーできた試合はほとんどなかったけれど、アルゼンチン戦は負けて当たり前で、失うものも何もなかったから楽しむことができた。ファーストプレーですっ転んでいきなりピンチは招きましたけど(笑)」


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掲載元:Football ZONE WEB/フットボールゾーンウェブFootball ZONE WEB/フットボールゾーンウェブ
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