先日、「ここで幸せだ」というコメントを発したバルセロナのチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルについて、イタリアの強豪2クラブは獲得への流れがトーンダウンし、同選手が残留する可能性が高まってきたと、イタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」が報じている。
 ビダルは冬の移籍市場の時点で、ユベントス時代に指導を受けたアントニオ・コンテ監督が率いるインテルが獲得を強く望んでいるとされ、具体的な交渉に及んだという報道もあったが、実現しなかった。また、その古巣ユベントスもビダルの復帰には興味を示していることから、この2クラブのいずれかの獲得によるイタリア復帰は現実的だと見られていた。
 しかし、その両クラブはビダル獲得のモチベーションを下げているという。記事では双方のクラブについてその理由を説明した。
 まずユベントスは、中盤全体の若返りが来季以降のテーマとして強化部で共有されたという。そのため、今月22日に33歳の誕生日を迎えたビダルはその方針から大きく外れることになった。そのため、ユベントスへの復帰説はほぼなくなったとしている。
 そしてコンテ監督の要望が伝えられたインテルは、まずビダル獲得に熱心な状況だったのは前提としてデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンの獲得が決まる前だったと指摘。そのうえで、アルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスの獲得を狙うバルセロナとの交渉の中で、ビダルが含まれることをインテルが望まないとした。
 インテルの中盤強化における優先順位はサッスオーロから買い取りオプション付きの期限付き移籍で加入しているイタリア代表MFステファノ・センシの完全移籍と、ブレシアのイタリア代表MFサンドロ・トナーリの獲得が上位にある。そのため、ビダル単独での獲得は、それよりも求められていない状況にあるという。
 結果的にビダルに関しては、1月にバルセロナの指揮官に就任したキケ・セティエン監督との関係性も悪くないうえに、イタリア勢の撤退方針もあり、バルセロナ残留は当初よりも有力なシナリオになってきたのというが最新の情勢のようだ。


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