今夏から名門ポルトに在籍するMF中島翔哉、今冬に欧州王者リバプールへと加入したMF南野拓実。両者ともに現在の日本代表をけん引するエースだが、果たして中島と南野における最大の違いはどこにあるのだろうか。両者を指導した経験を持つ元日本代表MF菊原志郎氏は、対照的な2人の“素顔”を明かしている。
 中島と南野はルーキー時代、U-17日本代表の主力として2011年にメキシコで開催されたU-17ワールドカップ(W杯)ベスト8進出の立役者となった。そして現在、A代表で主軸を担う存在にまで飛躍を遂げている。当時のU-17日本代表でコーチを務めていた菊原氏は、若き頃の中島と南野を知る人物だが、まずは中島の少年時代を振り返った。
「翔哉は子供の頃、究極の独り善がりだった。中3の時に、クラブユースの帯同から外れた時があった。監督に理由を尋ねたら、『全然守備しなくて、やりたいことしかやらない』と。それで、翔哉本人に『お前、日の丸つけてサッカーしたくないの? 俺は(代表に)呼びたいと思っている。でも、今のプレースタイルじゃ無理。1人でドリブルして、ブラジル代表の選手を3、4人も抜くのは無理。まずは守備、そして、味方を使えるようになれ』とズバッと言った。そこから少しずつ変わってきた」
 当時の中島は、ボールを受けたら離さずにやりたいプレーに走り、それ故にメンバーから外されることも多かったという。菊原氏は、比類ない才能を腐らせまいと、真摯に向き合い続けた。そして、今では日本代表の背番号「10」をつけるまでに至っている。一方で、南野少年は、全くと言っていいほど対照的な人物だったという。


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