Jリーグ内定選手を3名擁し、今大会の優勝候補にも挙げられる帝京長岡(新潟)が、初戦から強さを見せた。2日に行われた第98回全国高校サッカー選手権2回戦で熊本国府(熊本)に3-0で快勝し、3回戦進出を決めた。
 前回大会でベスト8進出を果たし、今大会で初優勝を目指す帝京長岡には、J2リーグのFC町田ゼルビア加入が内定しているU-18日本代表FW晴山岬、京都サンガF.C.入り内定のMF谷内田哲平、愛媛FC入り内定のDF吉田晴稀と3人のJ内定選手がいる。前線を広く動いた晴山がスペースを作ると、谷内田がダイナミックな走りで何度も最終ラインの裏へ走り込んでボールを引き出す。最終ラインの吉田は相手のプレッシングをいなし、ボールを前線へ供給した。試合後に古沢徹監督が「昨年大会も経験している彼らが引っ張ってくれた」と振り返ったように、各ポジションにチームを引っ張れる選手がいることは大きな強みだ。
 前半19分にはエリア外からMF田中克幸が鮮烈なミドルシュートを決めて先制点を挙げると、その後も帝京長岡は熊本国府を圧倒する。同25分には晴山の1タッチパスを受けた谷内田が加点。後半には田中のクロスを晴山がヘッドで合わせ、ダメ押しのゴールを決めた。
 3日の3回戦は第1試合を戦う。そのため、次戦まで回復する時間はあまり残されていない。試合後、1ゴール1アシストの晴山は、限られた時間のなかで取材に対応し、「初戦でしたが勢いを持ってみんなで試合に入り、田中がああいう形で先制点を取ってくれたので、リラックスしてやれたかなと思います」と、2回戦突破の感想を語った。
 この試合の晴山は、卓越したフィニッシャー以外の様々な顔を見せた。サイドに開いてボールを受けて攻撃の基準点となり、谷内田のゴールをアシストした場面のような決定的なパスを出す場面もあった。また、後半10分には攻撃参加した最終ラインの味方の穴を埋めるために、全速力で帰陣して、相手がカウンターに出るスペースを消した。
「昨年からチームへの貢献度ということを意識してきて、前線からのプレス、プレスバックは今日の試合でも多く出せたと思います」
 そして、フィニッシュ以外の場面で存在感を見せておきながら、2点目をアシストし、後半28分にはクロスに合わせてヘディングでゴールも決めている。


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