リバプールのユルゲン・クロップ監督は、昨季からリーグ開幕前に移籍市場が閉幕となる現状に苦言を呈している。アイデア自体には賛成したうえで、他の欧州列強国と足並みが揃っていないことについて「理解できない」と話した。英衛星放送局「スカイ・スポーツ」が報じている。
 これまで欧州の夏の移籍マーケットといえば8月31日までというのが通例だった。しかし、昨季からプレミアリーグでは移籍期限をリーグ開幕前日の午後17時までに変更。今季は8月9日のリバプール対ノリッジ戦の前日に当たる8月8日17時に移籍市場が終了した。
 クロップ監督は「(移籍市場が)いつ閉まるかどうかは気にしていない」とコメントしているように、移籍市場が従来の8月31日から早まったことを問題視しているわけではない。「すべて同じであるべきだ」と語り、欧州各国が統一されるべきと主張している。
「プレミアリーグが『全クラブ、お互いのスカッドを把握した状態でシーズンを始めましょう』というのは良いアイデアだ。しかし、他の国はそうしていない。それは理解できないよ」
 クロップ監督の言葉通り、プレミアリーグでは8日にいち早く移籍市場が締め切りを迎えたのに対し、イタリア、スペイン、ドイツなどは従来どおり8月いっぱいまでで変更がなく、8月31日が土曜日の今年は9月2日まで移籍マーケットが開かれている。リーグによって差が生じていることにクロップ監督は苦言を呈したのだ。
「これがプレミアリーグにどのような利益をもたらすのか誰か説明できるかい? 我々には問題はないが、他のチームのなかにはキープレーヤーがいまだに市場に出ている状態で、何が起こるか分からない状況だ」
 たとえば、マンチェスター・ユナイテッドはいまでもレアル・マドリードによるフランス代表MFポール・ポグバの引き抜きを恐れている。しかし、仮に移籍が実現した場合でも、代役確保に動くことができない。
 クロップ監督は「なぜこの決定について見直しがないのか理解できない。最初は良いアイデアだったはずだが、機能していない。改めて変えるべきだよ」と力説し、制度の見直しを求めている。


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