コロンビア代表MFハメス・ロドリゲスを巡るレアル・マドリードとイタリアの強豪ナポリによる交渉は、暗礁に乗り上げているという。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が、埋まらない両クラブの主張の溝について報じている。
 ハメスは昨季までの2シーズン、レアルからの期限付き移籍でドイツ王者バイエルンの一員としてプレーした。その後、本人の意向もあり買い取りオプションは行使されず、レアルに保有権が戻って今夏の移籍市場が開いている。
 レアルがハメスの現金化や他選手獲得の際の交渉に含めることを視野に入れるなか、獲得に名乗りを上げたのがハメスの指導歴を持つカルロ・アンチェロッティ監督が率いるナポリだった。一時は獲得が決定的とまで報じられたが、そこからの進展が見られていない。
 その原因が、両クラブが主張する移籍形態だ。レアルのフロレンティーノ・ペレス会長は、あくまでもハメスは移籍金4200万ユーロ(約50億円)での放出という意向を持っているという。一方、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長は、期限付き移籍をベースにすることを望むと、現地時間17日に改めてコメントしている。
 ガゼッタ・デロ・スポルト紙は「最終的には落としどころを見つけるだろう」としているものの、アトレチコ・マドリードがハメスの獲得を望むという声があることが状況を複雑にしていると指摘。アトレチコのディエゴ・シメオネ監督にとって、ハメスはあくまでもオプション的な獲得という位置づけとされるが、単独候補でないことがより交渉を長引かせている模様だ。
 ハメスはナポリのトレーニングキャンプ初日に間に合わせるために、コパ・アメリカ(南米選手権)後のバカンスを短縮したとも報じられていた。イタリアで1強状態のユベントスを追う存在として有力なナポリは、ハメスを手中に収めることができるだろうか。


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