ドイツ2部ハンブルガーSV(HSV)に所属する日本代表MF伊藤達哉が、同クラブを退団する意向を固めているようだ。地元紙の「ハンブルガー・モルゲンポスト」「ハンブルガー・アーベントブラット」両紙が、現地時間23日に報じている。
 伊藤は昨季、1部に所属していたHSVでブンデスリーガデビュー。20試合に出場し、3アシストを記録した。しかしチームは残留を果たせず、今季は2部に所属。伊藤はリーグ戦14試合に出場したのみで、ゴールもアシストもなく、終盤はセカンドチームでのプレーを強いられ、フラストレーションの溜まるシーズンとなっていた。また、チームも昇格を成し遂げられなかった。
 こうしたなか、「ハンブルガー・モルゲンポスト」紙は「前途有望な始まりを見せたものの、イトウにとっては完全な失望に終わった」と綴り、「イトウはピッチでプレーすることを強く求めているが、HSVではその可能性がないと考えている様子だ」と報道。すでに代理人を通じて退団の意思をクラブ側にはっきりと伝えているとし、HSVが売却にイエスと言わない場合は、少なくとも期限付きでの移籍を望んでいると伝えている。
 また、「ハンブルガー・アーベントブラット」紙は、「クリスティアン・ティッツ元監督は2017-18シーズンにイトウを先発メンバーに昇格させた。だが、後任のハネス・ヴォルフ体制では“オフサイド”の状態に。シーズン終盤には4部リーグの試合でしか起用されず、トップチームの選手との練習さえ許されなかった」と、伊藤の苦境に言及。2021年まで契約を結んでいる伊藤だが、「退団を望んでいるとされる」とこちらも伝えている。
 長いシーズンを終えた伊藤だが、今後はU-22日本代表として6月1日から開催されるトゥーロン国際大会に参戦。さらに日本代表として、同17日にグループリーグ初戦のチリ戦が行われるブラジルでのコパ・アメリカ(南米選手権)に招集されている。この間に交渉が進むと思われるが、HSVはまず、新監督の伊藤に対する考えを聞きたいと思っているようだ。



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