2018-19シーズンのプレミアリーグは、マンチェスター・シティの優勝で幕を閉じた。断トツだった昨季とは違い、2位との勝ち点差は1ポイント。最終節まで続いた大接戦を14連勝で締め括った、メンタルを含む底力には目を見張るものがある。
 単発の優勝よりも格段に難しい、プレミア連覇。ペップ・グアルディオラ体制3年目のマンCは、2009年にマンチェスター・ユナイテッドが3連覇を達成して以来となるタイトル防衛に成功した。
 しかしながら今季のプレミアで「最優秀チーム」を選ぶとすれば、ユルゲン・クロップ就任4年目、堂々たる「マンC対抗馬」へとステップアップしたリバプールしかいない。世界中のプレミアファンがスリルを味わえたのは、前半戦を無敗で終え、後半戦も1敗のみで戦い抜いた準優勝チームのおかげだ。
 30勝7分1敗。勝ち点はマンCの98ポイント(32勝2分4敗)に対して、97ポイント。リーグ2位の89得点(1位はマンCの95得点)を挙げ、失点はリーグ最少の22(マンCは23失点)。例年であれば、タイトルを手にして然るべき数字だ。惜しくも29年ぶりのリーグ優勝には手が届かなかったが、リバプールは正真正銘の復活を遂げた。
残留&CL争いは盛り上がらなかったが。 今季のプレミアは、いつになくタイトル争い以外のレースが盛り上がりに欠けた。残留争いは3月末にハダーズフィールド、4月頭にフルアムの降格が決まり、残る1チームもカーディフが2部Uターンのカウントダウン状態から脱せずに終わった。
 チャンピオンズリーグ(CL)出場権を懸けたトップ4争いは、2強以外の4チームが最後の各5試合で合わせて3勝のみという弱々しいフィニッシュ。その展開の中で3位に浮上したチェルシーと4位に踏み留まったトッテナムが、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドの上に立つ格好となった。
 この戦い以上に盛り上がったのは、欧州戦線でのプレミア勢だった。
 まずは最終節5日前、CL準決勝第2レグでリバプールが演じた奇跡である。バルセロナ相手に初戦(0-3)のハンディをリターンマッチ(4-0)で跳ね返した史上稀に見る大逆転劇は、サポーターの域を超えて観る者を魅了した。


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掲載元:海外サッカー - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/839388