たったひとつしか負けていないのに、失点22はリーグ最少なのに、リバプールはプレミアリーグで優勝できなかった。ビルヒル・ファンダイクが年間最優秀選手に輝き、サディオ・マネとモハメド・サラーが揃って得点王を獲得したにもかかわらず、イングランドの頂点には立てなかった。
「美しすぎる敗者」
「史上最も価値のある2位」
「ヤツらは最高だ」
 各方面からリバプールの善戦を称える声が聞こえてくる。マンチェスター・シティとのマッチレースは究極のレベルと極上の興奮を伴い、アタッキング・フットボールの魅力を世界中にアピールした。惜しくもタイトルに手が届かなかったとはいえ……。
リバプールはまだ何も手にしていない。 そう、今シーズンのリバプールはまだ何も手にしていない。誰もが納得し、絶賛するパフォーマンスであっても、最終的な答には行きついていない。ここが彼らのジレンマだ。
 昨シーズンもチャンピオンズリーグの決勝に進出しながら、レアル・マドリーに敗れている。高いインテンシティで主導権を握ったものの、最終的には1-3で屈した。今シーズンのプレミアリーグも含め、なぜリバプールの努力は実を結ばないのだろうか。
 とにかく、チャンピオンズリーグは絶対に勝ち取らなければならないタイトルだ。仮に敗れるようだと無冠に終わる。プレミアリーグで歴史に残るシーズンを過ごし、チャンピオンズリーグ準決勝でバルセロナに奇跡の逆転勝ちを収めたにもかかわらず、優勝カップを掲げられないなんてあまりにも不条理だ。神様を疑いたくなる。
 2018-19シーズンのリバプールは最高にカッコいいチームだが、タイトルを獲らないといつか忘れられる。その美しい想い出を永遠に記憶するためにも、チャンピオンズリーグは是が非でも手繰り寄せなければならない。


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掲載元:海外サッカー - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/839359