正直、これ以上を望むのは無理な注文だった。
 今シーズンのプレミアリーグで、リバプールはこの上ないくらいにベストを尽くした。しかし、プレミアの絶対王者となりつつある最強のマンチェスター・シティには、あと一歩だけ及ばなかった。
 シティよりたった1つ少なかった勝ち点「97」は、リバプールにとって、127年のクラブ史において最高のポイント数だった。この数字は、欧州5大リーグを見渡しても、これまで2位だったチームの最高数値である。
 ちなみにそれまでの最高は2009-10シーズンのレアル・マドリー(96)。こちらも当時クラブレコードの勝ち点を積み重ねたが、皮肉なことに、やはりペップ・グアルディオラが率いていたバルセロナ(99)に届かなかった。
 シーズン30勝はプレミアリーグでのクラブ歴代最多記録で、1年間を通してリーグ戦で負けたのは、1月のシティとの直接対決(1-2)のたった1試合だけだった。わずか1敗で優勝を逃したチームも、これまたプレミアリーグの歴史には存在しない。
最少22失点、マネとサラーは得点王。 また38試合でリーグ最少の22失点もクラブレコードで、チームにはリーグ年間最優秀選手に輝いたセンターバックがいた。
 ビルヒル・ファンダイクは、この1年で名実ともにリーグ最強のCBとなり、名だたるストライカーを抑え込み、守備の大黒柱となった。その後ろには、リーグ最多クリーンシートのGKもいた。何度もチームの窮地を救った守護神アリソン・ベッカーは、ローマに支払ったおよそ100億円の移籍金がお買い得に思えるほどの安定感をチームの最後尾にもたらした。
 同じく年間ベストイレブン組で言えば、トレント・アレクサンダー・アーノルド、アンドリュー・ロバートソンという、プレミア史上初めて2人そろって2桁アシストをマークしたリーグ最高の両サイドバックもいた。
 彼らのアシストを受けて攻め入ったのは、同じ22ゴールを挙げたサディオ・マネとモハメド・サラー。彼らはアーセナルのピエール・エメリク・オーバメヤンも含めてアフリカ出身の3人でリーグ得点王の座を分け合うことになったが、同一チームから同時に2人の得点王が出るのはプレミア史上初めてのことだった。
 この2人を“偽9番”として囮になって生かす、いぶし銀のロベルト・フィルミーノも、職人技を見せつつ自らも12ゴール6アシストをマークするなど、相変わらず唯一無二の輝きを放った。リバプールが誇る3本の矢は、今季も眩いばかりの輝きを放っていた。


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掲載元:海外サッカー - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/839289