バルセロナはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを中心とした攻撃力が今季も炸裂し、2014-15シーズン以来となる3冠も視野に入っている。その好調ぶりの陰に隠れている課題が、アイデンティティーであるはずの下部組織の有望株にチャンスが巡ってこないことだ。スペイン紙「マルカ」は主にバルサBで燻っている有望株の将来について予測を立てている。
 まず1人目として挙げられているのが、DFフアン・ミランダだ。2014年にバルサの下部組織に加入し、違約金は2億ユーロ(約250億円)の超高額に設定されている19歳の俊英だが、現在のエルネスト・バルベルデ監督体制では出番に恵まれず。ベティスへの期限付き移籍が次へのステップになるのではと見られている。
 バルサの象徴とも言える中盤センターでも2人の逸材が出番に恵まれていない。まず“バルサのDNA”を持っていると表現されている20歳のMFオリオル・ブスケッツだが、中盤センターはクロアチア代表MFイバン・ラキティッチ、ブラジル代表MFアルトゥール、そしてチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルら陣容が充実し過ぎており、移籍を選ぶ可能性がある。また19歳のMFリカルド・プイグも同じ状況で、アヤックスとの交渉のテーブルに着くのでは、という見立てを示している。
 3トップのポジションでも、19歳のFWアベル・ルイスがバルサBからなかなかトップチームに上がれない。ブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョ、ブラジル人FWマルコム、ガーナ代表MFケビン=プリンス・ボアテンクらの去就が不透明とはいえ、ここにきてフランクフルトのセルビア代表FWルカ・ヨビッチ獲得の噂が立っている。この補強路線次第では、アベル・ルイスの将来も大きく変わってくるだろう。
 有望株がバルサ退団を選んだ最新例といえば、MFセルジ・サンペールだろう。スペイン代表MFセルヒオ・ブスケッツの後釜候補として期待されながらも相次ぐ怪我に泣き、24歳にしてJリーグ・ヴィッセル神戸への挑戦を選んだ。来シーズン、アヤックスからオランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングの加入が決まるなかで、生え抜きの選手たちが躍動するシーンにはお目にかかれるのだろうか。


※海外サッカーのランキングをチェック♪

掲載元:Football ZONE WEB/フットボールゾーンウェブFootball ZONE WEB/フットボールゾーンウェブ
URL:https://www.football-zone.net/archives/180240