1カ月前、「ソラーリ体制になってもR・マドリーは不調のまま」と書いた。
 ところが、その後チーム状態は快方へと急変し、現在は年初のつまずきがウソのような勢いで前進を続けている。
 数字にすると、リーガだけならば第20節セビージャ戦から前節のアトレティコ戦まで12得点3失点で4連勝。レガネス戦第2レグ以降の国王杯を合わせると、20得点8失点。8戦して6勝1分1敗という戦績だ。
 得点不足は解消され、国王杯準決勝第1レグでは3カ月前に5-1で苦杯を嘗めたカンプノウで、バルサと互角(1-1)に渡り合っている。
 自信が感じられるようになった試合運びのベースには、心身ともコンディション改善が明らかなモドリッチやクロースに加え、セルヒオ・ラモス、バラン、カゼミーロが中心の組織的かつ能動的な守備がある。
「過去最高のベンゼマだ」 一方、勝利をもたらす攻撃はベンゼマの好調がカギとなっている。
 R・マドリーでのベンゼマといえば、得点の少なさが特徴で、サポーターからしばしば非難されることに対してこう語ったことがある。
「ピッチの上で俺が何をしているのか理解できない人もいるだろう。俺はサッカーをよく知っている人のために、自分の最高のパフォーマンスでチームメイトを助けるためにプレーしているんだ」
 それが、いまは明快。ここひと月のリーガと国王杯で6得点しているからだ。
「過去最高のベンゼマだ」
 ランスの元監督ジャン・ギュイ・ワレンムはエル・パイス紙で評している。
「他のシーズンと比べて、明らかに効率が良い。プレーに無駄がない。ゴールチャンスも周りのサポートも減り、シュートを放つ状況は難しくなり、チームのサッカー自体が数年前と比べて劣化しているのに、彼のパフォーマンスレベルは落ちていない」


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掲載元:海外サッカー - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/833481