リーガ前半戦最後の第19節が行われた1月13日の深夜、著名なスポーツジャーナリスト、シロ・ロペスが嘆く動画が『スポルト』紙のウェブサイトで公開された。
「我々、R・マドリーを支持する者が今季どれほど苦しんでいるか……」
 ロペスは熱心なマドリディスタとして知られている。
 その日ベティスと対戦したR・マドリーは、キックオフ前のラインアップから物議を醸した。ソラーリ監督が選んだのは、センターバック3人にサイドバック2人、中盤にはディフェンスに秀でたピボーテが2人。すなわち、1部残留が目標の弱小チームが圧倒的な戦力差のある相手と対戦するときのような、守備寄りの5バックで臨んだのだ。
 2016-17シーズンのセビージャ戦でジダンも同様の布陣を試してはいるが、今回ほど偏ってはいなかった。
モドリッチのパス数が相手のGK以下。 ソラーリの決断に理はあった。
 ベイル、アセンシオ、マリアーノ、クロース、マルコス・ジョレンテ、クルトワを故障で欠く一方、昨季までのチームは「堅く守ってカウンター」をお家芸としていたからだ。実際、前半は鋭い速攻をもってベティスをコントロールし、先制した後もゴールチャンスを作り続けた。
 ところが、ロペスの言葉を借りると「後半に入った途端、試合から消えてしまい」、自陣に引いてベティスの攻撃を凌ぐのみ。最終的に2-1で勝利することができたのはベティスのミスのおかげといえる。
 パスの総数は、ベティスの713本に対して254本。チーム最多のモドリッチは32本を繋いだが、ベティスのGKパウ・ロペスでさえ、33本を記録している。また、ボール支配率はわずか26%であった。R・マドリーのリーガでのボール支配率が30%を割ったのは、2011-12シーズンのバルサ戦以来である。


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掲載元:海外サッカー - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/833207