日本代表合宿(14日、大分市内)キリンチャレンジ杯2試合に向けた合宿3日目。正GKのポストを争う東口順昭(32)=J1・G大阪=と権田修一(29)=J1鳥栖=は、日本代表の一時代を築いたGK川口能活(43)=J3相模原=のこの日の引退会見に感慨深げ。“川口魂”を継承し、日本のゴールマウスを守る決意を新たにした。
 憧れの守護神が第一線を退く。GK権田は寂しそうな表情を浮かべた。
 「川口さんは、高さがあるわけでもないのに世界で通用するGKになった。すごいと思う」
 小学生の頃、横浜市内のU-10(10歳以下)チームで争う「マリノスカップ」に出場。そのときのプレゼンターが川口だった思い出がある。川口の国際Aマッチ出場116試合はGKとして最多。今夏のW杯ロシア大会後にGK川島永嗣(35)=ストラスブール=は招集されておらず、今は出場4試合の権田や7試合の東口、デビュー戦を待つシュミットら経験の浅い面々が正GKを争う。
 「W杯でプレーした日本人GKは、まだ3人しかいない。僕や東口さん、シュミットがプレーで見せていかないと」
 W杯では川島にミスが目立った。J1では外国人選手がゴールを守ることが増え、人材難が叫ばれる。川口に憧れた世代がその魂を引き継ぎ、底上げを図るしかない。
 川口に敬意を抱く東口は「代表でも抜群のセービングをしていた。リスペクトしかない」。2004年のアジア杯準々決勝・ヨルダン戦。PK戦でのセーブ連発に「神ががっていた」とうなった。シュミットも「彼のような偉大な選手になりたい」と奮起を誓う。
 現状では東口が一歩リードするが、2大会ぶりの優勝を狙う来年1月のアジア杯(アラブ首長国連邦)に向けた正GK争いはし烈。「いつかは自分も引退する。悔いを残さないでやりたい」と権田が言えば、東口は「アピールした選手が起用される」。前線の若手が注目される森保ジャパン。今度はGKのセーブで満員の会場を沸かせる。 (宇賀神隆)
★この日の練習
 追加招集のFW杉本も合流し、初めて全23人が参加。午後5時の開始前に主将のDF吉田と森保監督が話し込む場面が見られた。冒頭15分のみ公開でランニング、ストレッチなどのあとボール回しで汗を流した。非公開部分では実戦形式を行ったもようだ。
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掲載元:「サッカー」の最新ニュース - SANSPO.COM(サンスポ・コム)
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