J1リーグ連覇を飾った川崎といえば、パスワークをベースとしたボールポゼッションと得点力を看板に掲げているチームだ。具体的に言えば、中盤の心臓であるMF大島僚太にボールが集まり、MF中村憲剛、MF家長昭博といった攻撃陣がフィニッシュワークの味付けを行い、FW小林悠が最後に仕留める。そんな攻撃のイメージが強いことだろう。そしてその印象は、おおむね正しいと言える。
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 パスワークの中心にいるのが中村と大島であるのは、データが示すとおりだ。中盤で舵取りを行うボランチの大島の総パス数は2445本でリーグトップの数字を記録(※データはすべてJ1第31節終了時/データ分析会社InStat社)。さらにトップ下の中村も4位となる2184本。中盤の一角として君臨し続けている家長も1963本で7位に入っている。
 彼らの特徴は、相手のプレッシャーが多少きつくても、そのプレスを外す動きをしてしっかりパスの受け手になれる技術にある。
 出し手になっても、外す動きをした味方のタイミングを逃さずに強く、速いボールを正確に出し続けることができる。なかでも大島はリーグ最多のパス数を誇り、パス成功もリーグトップの2232本を記録。成功率こそMF藤田直之(ヴィッセル神戸/パス成功率:92.06%/パス本数:1939本/パス成功数:1785本)やDF中澤佑二(横浜F・マリノス/パス成功率:91.84%/パス本数:1299本/パス成功数:1193本)に次ぐ3位となったが、両者の成功率はともにパス数2000本未満での数値である。
 それを考えると、相手守備陣から厳しい圧力を受けても巧みな動きでマークを外し、パスの出し入れを厭わずにやり続け、これだけの成功率と成功数を記録している大島は、やはり驚異的とも言える。それだけボールが集まってくる存在は、まさにチームの心臓だ。



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