開幕前、R・マドリーの今季の苦戦を予想する声は少なからずあった。クラブが適切な補強を行なわなかったからだ。
 優勝争いから早々に脱落した昨シーズン、チームは選手層に大きな問題を抱えていた。CL3連覇を遂げたことで体裁を繕うことはできたが、おかげで選手は消耗し、かつ要らぬ充足感を得てしまった。
 なのに、この夏に獲得した即戦力はGKクルトワ、右SBオドリオソラ、FWマリアーノの3人のみ。絶対的ストライカーというだけでなく、貪欲にタイトルを求めるリーダーでもあったC・ロナウドの穴を埋める選手は、最後まで加入しなかった。
 クラブが財布の紐を締めたのはサンティアゴ・ベルナベウの改修工事や来年のネイマール獲りの資金繰りを考えてのこと、と言われている。
 ともあれ、3連勝後の第4節A・ビルバオ戦で調子を乱し始めたR・マドリーは、今季の最初の関所であった第6節セビージャ戦で完敗を喫した。
 さらに、A・マドリーとの引き分けを挟んだ10月2日のCLグループステージ第2節・CSKAモスクワ戦でも黒星をつけると、ペレス会長はロペテギ監督の解任を決めた。
候補者たちに次々とふられる。 ただし、執行は10月28日のクラシコ後だった。それまでには後任が決まる、と踏んでいたのだろう。
 ところがペレス会長下で通算12回目となる監督探しは、レーブ、ポチェッティーノ、クロップ、アッレグリに続けざまに袖にされた前回同様、難航した。
 選手たちの精神的な弛緩が不調の全原因と信じるペレスは、監督に“厳格さ”を求め、マンチェスター・ユナイテッドを放逐される可能性が取り沙汰されていたモウリーニョを第1候補に挙げたが、一向にクビにならない。
 第2候補のチェルシー前監督コンテについては、彼の強烈な個性や戦術と、現チームの特性を見比べたテクニカルスタッフから待ったをかけられた。
 いわく「彼を監督にしたら状況は悪化する」。
 そのうえでクラブは正式なオファーを出したが、フィジカルトレーナーから栄養士まで自分のスタッフで固めたいコンテと折り合いがつかず、合意に至らなかった。


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掲載元:海外サッカー - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/832439