[J1リーグ31節]鳥栖1-0長崎/11月4日(日)/ベアスタ

 16位の鳥栖対18位の長崎。バトル・オブ・九州であるとともに、J1残留争いの最中にいる両チームにとっては文字どおり負けられない一戦。この試合は、まさに肉弾戦という言葉がぴったりのゲームとなった。球際の激しい争い、選手同士のぶつかる音が聞こえてきそうなセカンドボールの奪い合い、ゴール前での身体を張った攻防、そして、心から愛するチームを後押しするために、最後まで応援を続けたサポーターたち。そのどれもがバトル・オブ・九州にふさわしいものだった。

 鳥栖はいつもの4-4-2、長崎はいつもの3-4-2-1ではなく鳥栖と同じ4-4-2にフォーメーションを変更してこの試合に臨んだ。奇襲を仕掛けたはずの長崎だったが、鳥栖の選手が「そういう情報があった」と話したように、冷静に対応してボールをキープしながらサイドを中心に攻撃を仕掛けた。奇襲に失敗した形となった長崎は20分過ぎに使い慣れた3-4-2-1に変更し、ここから徐々にチャンスを作り始める。しかし、結果的には権田修一のビッグセーブなどもあり、鳥栖が60分に挙げた原川力のゴールを守り切り、J1残留に向けて価値のある勝点3を手にした。 イニエスタ&F・トーレスを見逃すな!
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 試合を振り返り高橋秀人は「いろんな準備をしていたので出鼻を挫かれるということはなく、なにが起こっても動じずにやることが大事なので、3バックであろうがなかろうが冷静さを保ち続けることが大事」と相手のシステム変更に慌てることなく対応できたことを満足げに話した。

 殊勲のゴールを挙げた原川は「本当にそこにいたことに意味があるというか、あまり満足感のあるゴールではないですけど良かったと思います。クロスに対して、逆サイドのサイドハーフが入って行くことは監督もしていたのでそれが結果につながった」と振り返った。

 大一番に勝利し、暫定ながら降格圏からの脱出に成功した鳥栖だが金明輝監督が「これに満足せず、まだ何も成し遂げていないのでもう一個、また、次のもう一個と一個ずつ勝っていけたらいいなと思っています」と話したのをはじめ、浮かれる選手は一人もいない。高橋秀は「自分たちのやるべきことをやって、その結果どうなるのかですね」、原川は「勝ち負けというのは後から付いてくるものでそこは気にせず、やれることをしっかりやり切りたい」と言葉は違えど、残留を争う他チームのことは意識しすぎず、目の前の試合で選手として最善を尽くすだけという意味の言葉を発した。
 

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掲載元:サッカーダイジェストWeb
URL:https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=49856