メルボルン・ビクトリーが、今季初アウェーに乗り込んでのニューカッスル・ジェッツ戦で今季3戦目にして初勝利をあげた。
 
 昨季のグランド・ファイナルの再戦となった試合は、ケビン・マスカット監督が試合後に「勝ったのは良かったが、試合内容は決して見ていて面白いと思うものではなかった」と認めたように、お寒い内容に終始。強い風が舞うピッチ上で展開されたこの試合でのメルボルン・Vの収穫は「勝点3を上げたことだけ」と言えてしまうほどの凡戦。その結果は、なにかの拍子でまったく逆の結果に終わっても驚かない、メルボルン・Vにとってはラッキーな勝利だった。
 
 この日も中盤の右サイドで先発した本田の左腕には、この試合からキャプテンの元豪州代表カール・ヴァレリが先発復帰したことで、キャプテンマークが巻かれていなかった。この試合での本田の活躍だけを切り取って事足りるなら、「本田、2戦連続アシストで決勝点を演出。今季初勝利に大きく貢献」というような見出しで済むだろう。しかし、その肝心の本田の出来にしても、過去2戦に比べれば、お世辞にも良かったとは言えなかった。
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 前半は、舞う風の風下に立たされたことで「プレーにためらいが見られた」(マスカット監督)メルボルン・Vは、ほとんど相手ゴールに迫れないままに受け身に終始する。後半に入って、風向きの不利が軽減されてから、次第にペースを掴む。
 
 そして、メルボルン・Vがひとつの交代でラッキーな勝利を掴む。68分、ほとんど仕事ができていなかったイングハムがベンチに退き、トップ下のジェームス・トロイジが代わりに前線に上がると、本田がトップ下に入った。そのポジションチェンジが、すぐに結果に繋がる。71分、本田からのパスをゴール前で受けたMFテリー・アントニウスが右足を振り抜いて、決勝点となるゴールを決めたのだ。
 
 試合が動いたこの後半を、監督自身が「勝点3を取るにはふさわしいパフォーマンス」と評したが、実際、後半の残り20分に本田がトップ下に入ってからは幾つかの良い形が見られた。このことは、次節以降の攻撃面の改善の大きな示唆となるだろう。
 

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掲載元:サッカーダイジェストWeb
URL:https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=49822