グレミオ時代のあだ名は「レイ・アルトゥール」。
 つまり、「アーサー王」だ。
 トップチームでレギュラーになったばかりの弱冠20歳に授けるものとしてはいささか大仰と思われるかもしれないが、ピッチ上のアルトゥールは当時から「支配する者」だった。堂々としたプレーには年齢に見合わぬ威厳もあった。
 代理人ジョルジ・マシャドはいう。
「グレミオの育成部門では飛び級することなく全カテゴリーで鍛えられてきた。だから大舞台に立ってもプレッシャーを感じないんだ」
 なるほど、10月3日のCLトッテナム戦を観た人なら納得するだろう。
荒れた試合を落ち着かせる18歳。“ウェンブリー・スタジアム”にも“バルサでのCL初先発”にも全く怯まなかった彼は、圧巻のパフォーマンスで当夜のバルサの快勝に貢献している。
 13歳のとき地元のゴイアスからグレミオに移ったアルトゥールは、名将ルイス・フェリペ・スコラーリに抜擢され、リオ・グランジ・ド・スウ州1部リーグのアイモレ戦で18歳にしてトップチームデビューを果たした。
 そして翌'16年9月、レナト・ガウショがグレミオの監督に就くと、彼の前に王位への道が開けた。Bチームにいたところをレナトに目を付けられ、'16年のブラジル・セリエA最終節でチャンスを与えられたのだ。
「テクニックだけでなく戦術的にも優れている。パスの巧さが秀でているけれど、最も重要なのは荒れ始めた試合を落ち着かせることができる点だ」
 アルトゥールのポテンシャルを認めたレナトは、'17年1月に新シーズンが始まると、彼をレギュラーメンバーの1人とした。念願のポジションを得たアルトゥールはまもなくグレミオの試合をコントロールするようになり、やがて戴冠した。


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掲載元:海外サッカー - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/832194