9月20日にマレーシアで開幕したAFC U-16選手権。出場しているU-16日本代表は、このままチームとして活動が継続できるかできないかの、文字通り「命運を左右する一戦」を、いよいよ迎えることとなった。
 グループAを首位通過し、準々決勝進出を果たした森山佳郎監督率いる“02ジャパン”(2002年生まれ以降の世代で構成される代表)は、来年ペルーで開催されるU-17W杯出場権を懸けて、オマーン代表と一発勝負の戦いを迎えるのだ。
 このU-16選手権で4位以内(準決勝以上)に入ればU-17W杯出場が決まる。だから、準々決勝はたった一戦でチーム存続か消滅かが決まる残酷な一戦とも言える。
「決勝8チームで2グループに分けてリーグ戦をしたら、上位2チームに入れる力を日本は持っている。絶対に入れると思う。でも一発勝負は必ず勝ちきれるとは限らない。不確定要素が多すぎるからこそ、難しい」
 こう森山監督が語ったように、前回のチームは森山監督が率いて久保建英(横浜F・マリノス)、中村敬斗(ガンバ大阪)、菅原由勢(名古屋グランパス)ら錚々たるメンバーを擁し、アジアチャンピオンも余裕で狙える実力を持っていたにもかかわらず……苦戦したのである。
イ・スンウにズタズタにされた誇り。 前回は特に、準々決勝のUAE戦では大苦戦を強いられ、瀬古歩夢(セレッソ大阪U-18)のゴールを守り切る形での1-0という辛勝だった。
 前々回のチーム(森山監督はコーチとして参加)は、堂安律(フローニンゲン)、冨安健洋(シント・トロイデン)という2人の現A代表選手を擁していたが、準々決勝で韓国を相手に0-2の敗戦。韓国のA代表としてロシアW杯に出場したイ・スンウ(べローナ)1人に守備網をズタズタにされて敗れ、U-17W杯の出場権を逃している。
 それほど実力以上の何かが働く、非常に厳しい戦いであることは間違いない。
 今回のオマーン代表との一戦で、02ジャパンは早くもこれまでの日本代表と同じ展開に身を置く形となったのだ。


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掲載元:サッカー日本代表 - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/832012