以前に2人から話は聞いていて、どのタイミングで記事にするべきかを探っていた。そんな折、川崎フロンターレの守田英正が日本代表に追加招集され、森保ジャパンの初陣となった9月11日のコスタリカ戦で、デビューを果たした。
 日本がリードして迎えた82分、「しっかり試合を締めてこい!」と森保監督から一言だけ声を掛けられて、守田は右サイドバックで登場。素早いチェックで相手に自由を与えず、その指示通りに無失点に抑えることに成功した。
 一躍脚光を浴びた守田とある天才肌のボランチ、今季Jリーグで戦う2人の大卒ルーキーを巡る物語だ。
 今季、流通経済大から川崎に加入したルーキーの守田は、クラブの公式ホームページのアンケート欄にある「永遠のライバル」、「影響を受けた選手」の2項目に次のように答えている。
「柴戸海(浦和)」
守田は川崎へ、柴戸は浦和へ。 大学時代、守田は流経大、柴戸は明治大に在籍。関東大学リーグとユニバーシアード代表で切磋琢磨してきた同い年のボランチである。
 柴戸は2年時からデンソーカップに臨む大学選抜チームに選ばれ、4年に進級してすぐのタイミングで浦和への加入を発表していた。先を読む力と球際の強さが最大の武器で、阿部勇樹の後継者として嘱望されている。
 今季は開幕直後に公式戦出場のチャンスを掴んだものの負傷により離脱。オズワルド・オリヴェイラの就任後は、なかなか出場機会を得られずにいる。
 一方、アタッカーとして流経大に進学した守田は1年生チームからスタート。「守備ができなければ一軍には行けない」と痛感してディフェンスの強化に力を注いだ。
 そして3年時、サイドバックで起用されたことが転機になる。いつしか「気付いたら守備のほうが得意になっていた」。やがてボランチを主戦場にディフェンスのポリバレントな選手として重宝され、4年時にユニバーシアード代表へと選出。日本代表のユニフォームを着て、柴戸ともチームメイトになった。


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掲載元:Jリーグ - Number Web
URL:https://number.bunshun.jp/articles/-/831867